骨盤臓器脱(性器脱)
第1章 性器脱と骨盤底
第2章 いろいろな骨盤臓器脱(性器脱)
第3章 膀胱瘤(膀胱脱)
第4章 直腸瘤(直腸脱)
第5章 子宮摘出後の膣全脱
第6章 骨盤底筋体操

第7章 80歳以上の骨盤臓器脱の手術

第8章 より強力な膀胱の持ち上げ
GYNECARE PROLIFT+M™ Pelvic Floor Repair System
第9章 術後にメッシュ露出が改善
Uphold™ Vaginal Support System
第10章 骨盤臓器脱の応用:『膀胱膣ろうへの挑戦』(別ページ)
第11章 骨盤臓器脱と過活動膀胱 (別ページ)
第12章 骨盤臓器脱の冷えは、漢方で治そう!(別ページ)

第13章 75歳以上で沢山のリスクをもった人もなおったよ


第9章 術後にメッシュ露出が改善
Uphold™ Vaginal Support System


日本で、まだ行われていない手術ですが、私たちは、2009年から取り組んできました
ひとことでいうと、膣にほとんどきることなしに、メッシュを挿入しようというものです。

この方法については、インテグラル理論を考えたペトロス教授の本に記載があります。
はじめ、彼の本をみたときは、さすがに驚きましたが

手術の傷口が1か所だけで、膀胱瘤をなおす人工メッシュをいれてしまうのです。かなりの高等なテクニックです。

理論的には、切り込みから、剥離のする専用のメッツエン(組織をきるハサミです)で、周囲を剥離します。
この技術を身につけるために、特訓したところ、現在は安定して剥離ができます。



従来のTVM手術の技術では、

わかりやすく、説明しますと、
プロリフトなどの形態では、大きいので、膣にかなりおおきな切り込みをいれて挿入をします。それでも、挿入が難しいほどですが、だいたい30件の手術をすぎたころから、すぐ挿入は可能です。さらに、200件をすぎると、内臓への剥離もほんとうに、必要最低にてきでるようになります。しかし、膣表面の切り込みの範囲が大きいのには、かわりありません。

このぐらいのおおきな範囲で切り込みをします
そして人工メッシュを挿入したところです
でも、切開した範囲が、ひろいので、、どこかの傷があいてしまい、そこからメッシュがでてきます。
でてきた、メッシュは、感染のもとになります。図の黄色の玉は感染をいきして、イメージ図をかいてみました。これが、従来の方法です。




新しい技術では、、

挿入する人工メッシュは、若干小さいです
しかし、日本人には、この程度で十分です
膣の切り込みですが、わずかに、メッツエンというはさみが、すこし入る程度です
ほんの2cmか1cmです。
この小さな穴から、メッシュを均等にいれるのにちょうどよい、必要十分な剥離をします

もちろん、指で触った感触で、血管のあるないなどを、理解しながら剥離するので、400件ぐらい手術をこなしたころからできるようになります
奥井Drの場合は、2010年で、生涯で1500件をこえていますので、すぐ体得できました
初心者には、むずかしい手術ですね。それに、弟子におしえても、なかなか上手にはなりません。時間のかかるテクニックです



この小さなあなから、人工メッシュがはいります
上手にいれないと、中で出血がとまらなくなるので、慎重におこないます
自信をもっておこないますが、過信は禁物です
いつでも、上のような膣をおおきくきる手術に変更する心のゆとりを、医師も患者ももつべきです。しかし、いまのところは、この方法でするときめた人で、途中変更やトラブルはありません。だから、高齢者の場合は、血管が出血しやすいので、できたら、この技術はすすめません。

傷はちいいさいので、とうぜん、人工メッシュの露出は、ありえないことになりますが
それでも、ゼロとはいえません。現段階では、ありません
そして、この切開をおく、位置を工夫すると、術後セックスを継続できるのが可能です。





ここからさきは 手術のイラストがでてきます。
気になる人は、ここから下の写真は、みないでくださいね







かなりおおきな膀胱瘤をふくむ骨盤臓器脱です。通常大量の人工メッシュをいれます。
GYNECARE PROLIFT™ Pelvic Floor Repair System

前回はなした、プロリフト・システムだと、こんなに量がおおいわけです。
でも、なんとか、これだけの量のメッシュをいれると、あとで、傷がひらいてメッシュが露出してきます。すると問題があります
通常はあらえば、なんともないのですが、すくなくともセックスはできません
もし、患者さんが、まだセックスを希望する年齢であったり、
メッシュの露出のリスクをできるだけ避けたいと考える場合は、
沢山のメッシュをいれることは、ためらがあります

高齢者なら、膣を、おだやかに縫って、小さくしながら、必要最低限のメッシュでなおすのもよい選択ですが、年齢がわかいと、その後の長い人生にメッシュが露出してることが、トラブルになるのではと考えるのです



そこで、努力の成果、1か所もしくは、2か所を小さくきるだけで、メッシュをいれることができるようになりました。これには、常日頃、沢山の数をこなしていないとできませんが、メッツエンでうまく剥離をして、小さな傷ですませます。すると、術後のメッシュの露出はありません。


膣は、1か所しか切り込んでいませんから、しあがりは、このようにセックスが可能な膣になります。僕の病院や、僕が指導している帝京大学では、この方法は、30歳から59歳までの範囲でひきうけています。もちろん、それよりも年齢が上の方では、メッシュをつかってほしい、でも、術後の露出を控えてほしい という、希望の強い方は、引き受けます。



そこで、この手術方法が、製品としてでないかなとおもっていると
やはり、もともとペトロス先生が考えたのですから、2009年から製品がでています。
Uphold™ Vaginal Support System という製品です。

こちらは、このようなコンパクトなタイプです。実際は、高齢者には、こちらのタイプの方がラクに手術がすすみ、効果があります
もちろん、日本で手術する場合には、この形状にメッシュを医師が切り取って、挿入にもちいいます


こちらが、挿入道具です。工夫して、日本にある道具をうまくつかって、挿入しています
道具に関しては、企業秘密なので、ごめんなさい


これで挿入すると、

この絵にあるようなイメージで、メッシュが挿入されて、しかも傷がちいいさく、メッシュが露出してくるリスクがすごく低いのです。


この道具の方法をもちいると、

このように、膀胱などの骨盤内臓器をささえる靭帯(腱弓というものや、仙棘靭帯というものです)に、皮膚を切らずに、膣にきりこんだ小さな穴から糸をかけます。


こんな具合です。












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  • ハーバード大学ブリガム&ウイメンズ病院に飾られる像。人間は、赤ちゃん、少女時期、成人時期、老年時期。すべて違います。それぞれの特徴をとらえて、自分のカラダの使い方を覚えることが大切。


当院の試みは、2009年にThe Australian and New Zealand Journal of Obstetrics and Gynaecologyという学会雑誌に英語論文として評価されました。




この"今日の治療指針"は臨床医の教科書。この本の排泄ケア部門を担当しました。これまで看護だけと思われがちな『排泄ケア』分野を医師のとりくむべき学問にしたいという努力が認められ嬉しいです。


Dr奥井の骨盤底と全身の運動は、小中学生からスタートするのがのぞましい。なでしこJAPAN応援ブックにもDr奥井が載ってます。

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