1 論文になりました。
2 膀胱瘤の人は頻尿が多い
3 過活動膀胱って何?
4 膀胱瘤の手術の最新は?
5 膀胱瘤の手術で、過活動膀胱はなおるの?
6 膀胱瘤 と 過活動膀胱 その生活のヒントは?
第3章 過活動膀胱って何?
さて、このももこさん。膀胱瘤 と 過活動膀胱 の両方をもっています。
これはしばしば、おこることなのです。
まず、過活動膀胱のことについてかんがえてみましょう。

このように、急に尿意を感じてしまうものを、尿意切迫感といいます。
過活動膀胱の症状なのです。

そして、漏らしてしまうことを、切迫性尿失禁といいます。
これは、過活動膀胱ではしばしばおこることです。

頻尿になることは、過活動膀胱の症状なのです。
過活動膀胱は、2001年に国際禁制学会(つまり、尿失禁の国際会議)にて定義がさだまったあたらしい病気の概念です。この病気の定義は、『頻尿と尿意切迫感』です。
そういわれてみれば、思い当たる人がおおいとおもいます。

日本の統計では、年齢があがるにつれて、過活動膀胱が増えてきています。つまり、社会全体にある病気なのです。
過活動膀胱は、原因が2つにわけます。
ひとつは、神経が原因の場合。もうひとつは、神経が原因ではない場合です。
1)神経が原因の場合
脳梗塞やパーキンソン病のある方では、脳と膀胱との神経の回路に支障がおこって、尿がすこししかたまっていなくても尿をだそうとしたり、尿道の締めたり緩めたりの動きがさまたげられて、過活動膀胱の症状がでてきます。
2)神経ではない原因の場合
今回のももこさんのように、膀胱瘤のような骨盤底の弛緩によるものがあります。他には、原因不明の場合もたくさんあります。
過活動膀胱を調べていくために、日本発の質問票があります

出典:過活動膀胱診療ガイドライン
2005年発行 編集:日本排尿機能学会
過活動膀胱ガイドライン作成委員会
発行:ブラックウェルパブリッシング株式会社
また、排尿日誌をつけてくることが、大変有効です。過活動膀胱の状態が、医師にはっきりわかりやすいものです。

神経が原因の過活動膀胱は、抗コリン薬が治療薬としてかんがえられています。
これは、膀胱の神経をリラックスさせる効果があります。
一方で、骨盤底弛緩である膀胱瘤の場合は、どうでしょう?
ここが、今回の論文のポイントなのです。
膀胱瘤の場合は、ケースバイケースですが、手術が有効になります。

ももこさんの最初の症状は、くしゃみで尿がもれることでした。これは、骨盤底弛緩の症状として、尿道のまわりがゆるんできたことを意味します。

次に彼女は、股間にピンポン玉のような違和感を経験しました。この違和感が、いまだに継続しています。これは、膀胱がおちたのです。

股間の違和感は、たったまま仕事をしている彼女にとっては、夕方になりつかれてくるとひどくなります。たくさんの女性が、パートタイムで働いていて、そのことで、悩んでいる人がおおいことでしょう。