女性泌尿器科専門のクリニック
| 第1章 便失禁とは? 第2章 便失禁の原因 第3章 排便 第4章 便秘と直腸瘤と便失禁 第5章 どのようにして便失禁の原因をみつけだすか? 第6章 治療 第7章 閉鎖性排便障害 第8章 肛門括約筋の補強 第9章 恥骨直腸筋と直腸肛門角 第10章 手術① 肛門周囲の筋肉をもちいて肛門括約筋を補強する方法 第11章 手術② 筋肉移植による肛門機能再建方法 第12章 順行性洗腸と自分できる浣腸 第13章 介護のテクニック摘便 と 排便の基本 |
第7章 閉塞性排便障害
閉塞性排便障害というのがあって、これは肛門がとても硬くて、便が出しにくいことをいいます。この場合も便失禁の原因になりえます。また、慢性便秘の原因であることもあきらかです。
そこで、この障害をなおすために、考えられるのはつぎの2つです。
1)肛門が狭すぎるのだから、広げる手術や薬などを通じて出やすくする方法
2)直腸と肛門のちぐはぐな動きを改善させる方法
1-1)肛門をひろげるために、肛門括約筋を手術でゆるめて便がでやすくなるようにする方法。
これは、慢性便秘の理由が、「肛門の括約筋が異常に高度に収縮したままだから、肛門が狭い」という考えからでてきました。つまり、「肛門の括約筋を切れば、便が容易に出るようになる」と考え、日帰り手術で肛門括約筋を切開をする方法がとられていた時期があります。その結果としては、この方法は10-30%には有効とされています。
1-2)肛門をひろげるために、肛門括約筋を薬でゆるめて便がでやすくなるようにする方法。
ボツリヌス菌という細菌の毒素は、神経毒といって、神経をマヒすることで、筋を収縮できなくする能力があります。そこで、この毒素を投与します。直腸瘤を伴う排便障害に対して外肛門括約筋にその毒素を注射したところ症状改善と直腸瘤の縮小があったという報告があります。
2)直腸と肛門の動きを整える方法
バイオフィードバックといって、電気刺激により調節することがこころみられています。