自費診療 (骨盤臓器脱)


(イラスト:ゲッティングイメージ


当院がもっとも力をいれている疾患です
毎週8人の患者さんの骨盤臓器脱に対しての保険診療による手術をおこなっております。

しかし、一部の人には手術をためらう場合があります

たとえば、出産直後で、すこしだけ骨盤臓器脱がある
この場合は、すぐに手術すると、性生活に支障がでるかもしれません。できれば、膣は無傷にしておきたいとおもいます。なかには、妊娠を希望しているひともいます。このときも、膣に傷をつけたくありません。
人工メッシュで治療するのは、もっともよくなくて、性生活も出産もトラブルがおこるかもしれません。

たとえば、わずかな骨盤臓器脱の60代の女性。
もうすこし待てば、骨盤臓器脱は大きくなります。すると、手術できるレベルになります
しかし、なかなかそこまでまつのはできない人もいます

たとえば、薬の関係で、手術ができないひと
この場合も、こまります。薬をやめないと、麻酔がかけられない人、
薬をやめないと、出血がとまらないひと、
そうゆう場合の手術は、どうしたらいいのでしょうか?


いままでは、こうしたケースでは、残念ながら直すことはできませんでした
しかし、今後は、レーザーという方法にとりくみたいとおもいます。




レーザーの理論は、この写真のように、しわをなくすことができる技術です


さらに、レーザーを用いながら、女性ホルモンを少量投与するという方法もあります。
この少量投与は、女性ホルモンの量を大変すくなく用います。
この少量投与は、保険適応がありませんが、あわせることで、効果がでやすくなります。



さて、どんなふうに骨盤臓器脱がでるのかかんがえてみましょう

これらの臓器は、筋肉の細かい繊維がカバーするように支えています
この支えが出産のときの衝撃でいちぶのびてしまいます
多いのが、子宮を後ろからささえる筋肉


イラストで傷を表現してみたのですが、このように、赤ちゃんのあたまでこまかい傷がついて伸びてしまいます
このためにおこるのは、子宮がさがったような感じがあること
なかには出産していなくても、流産手術でもなるひとがいます


こんな具合に子宮がすこしさがっている不快感があります
この場合は、通常のインティマレーザーの治療(膣全体の照射、膣前壁の照射)のほかに、
膣の後ろの筋肉のよわいところにも十分にレーザーを照射することを追加でします
追加料金はいりません。治療の一環です



つぎに、赤ちゃんの頭が膣前壁のミクロの傷をたくさんつくった場合です


あかちゃんの頭がぐりぐり24時間ぐらいかけて刺激をあたえると、
膣のこの筋肉はよわってしまいます
この場合は、膀胱がすこしおちだします


ですからインティマレーザーは全面を中心的に重点的に照射することをします
そうすると、膀胱のもちあがりがよくなります

このレーザー照射により、粘膜にあたらしい細胞がうまれてきます
これが、膣を引き締めることになります


(従来のレーザーの場合)


インティマレーザーの場合は、さらに強力にレーザーがとどきます。



これは、膣の細胞の増殖につよい刺激になるわけです。



このインティマレーザーは、膣のすみずみまで照射することができます




では、骨盤臓器脱の自費のレーザーによる治療で、レーザー治療と、保険治療について表にまとめてみます。あくまで、当院の出した見解です。


 治療方法   レーザー治療 (膣タイトニング)  手術 (メッシュを用いる方法とメッシュを用いない方法)
 基本的な理論  YAGレーザーにより膣全体および尿道の周囲の組織が活性化して、コラーゲンなどが増える。このことで、筋肉がしっかりささえて、骨盤臓器そのものがおちてこないようにする。  メスで切開をして、筋肉の位置関係を把握し、膀胱など脱出した臓器を確認の上、もちあげて、筋肉の固定をする。筋肉が不十分な場合は、人工メッシュで補強する。
 効果 骨盤臓器脱が改善 骨盤臓器脱が改善
 良い点  傷口がない。時間をまてば、もとにもどることが可能である。  一度メッシュを挿入すると抜くことができないため、多くの問題点がある。メッシュなしで修復ができれば、それが一番安全で、効果的である
 欠点  骨盤臓器脱のおおきさ、つまり、筋肉の緩み具合によるが、2から3回のレーザー照射が必要な人もある。2から3年経過すると、また筋肉が弱ってくるので、もう一度レーザーを当てる必要がある  再びなにか臓器がおちてきたら、例えば、膀胱がおちたのを修復して数年後に、直腸がおちたら、それにあわせて修復をすればよい。しかし、メッシュで修復した場合は、メッシュが露出したり、感染のもとになることがある。
 費用  自費手術である。18万円(消費税別)。2回目以降は、9万円。一般的に3回おこなうとよい。そのため総額36万(消費税別)ぐらい。当院では、横須賀まで遠方であることを考慮して、当面以下の料金です

当院では、初期導入期間につき
3回合わせて20万円+税金
1回だけの場合は、7万円+税
(3回ぐらいが、効果的です)



当院で、過去手術をうけた方は、優先
 保険手術である。メッシュは手術代が約30万円なので、3割負担の人で9万円程度。メッシュなしは、約18万円ぐらいなので、3割負担のひとで6万円弱である。そのほかに入院費などもある。
当院は日帰りでしている。日帰り手術は神奈川県在住の方を想定して行っているので、東北・中部・関西などの遠方の方はホテルに滞在されるひともいる。
 安静にする期間  およそ3日間(安静といってもセックスをしないレベル)  およそ7日間から10日間(日常生活は大丈夫。はげしいスポーツのみしないで)
 年齢の制限  なし なし





(追加)自費でのVタイトニングでは、自費の女性ホルモン軟膏をもちいて、治療をすすめる方法があります。自費女性ホルモンは、きわめて薄い量の女性ホルモンで、副作用がほとんどありません。



術後の安静とは、
レーザーにより、膣から分泌物が増えます。尿失禁と勘違いしないでください。
増える期間は、およそ、3日から10日です。多くは、3日です
血がすこしでる人もいます
このとき、レーザーにより膣は新陳代謝がおこり、あたらしい細胞に置き換わります
そして、1か月になると、尿失禁が格段によくなります。
この3日から10日の間は、膣を安静にします
具体的には、セックスは禁止。タンポンを挿入も禁止。オシュレットは、そのトイレのオシュレットがばい菌のいない大変きれいなものならいですが、ふつうは禁止。湯船は、そのお風呂を徹底的にきれいにできればいいのですが、そこまではできませんから、この間シャワーにしてください。陰部は、シャワーできれいにすると効果的でしょう。


何回するといいのか?
1年間で3回ぐらいすると、1、2年から3年ぐらい骨盤臓器脱のない状態で維持できます。
この間に、すこしずつ再生したコラーゲンなどが減ってくるので、またおこなうことになります
このことで、安全に治療できるといえます。


どんな人がするといいのか?
たとえば、まだ挙児を希望されている人、この人の場合は、人工メッシュを挿入する手術をすると、その人工物が出産に影響を与えます。しかし、レーザーなら、数年で吸収されてしまうほど、安全で自然です。レーザーで、しばらく様子をみて、子供たちが小学生になったら、メスできる手術や、人工メッシュの手術ということもできます

たとえば、骨盤臓器脱があるが、膣全体が萎縮性膣炎の人。この場合は、女性ホルモンを補充すると症状がよくなり、メスで切る手術も大変やりやすいです。しかし、女性ホルモンは長期につかえば乳がんになります。萎縮性膣炎があると、メッシュを挿入することが難しく、メッシュが露出したりします。しかし、レーザーなら安全というわけです。

骨盤臓器脱をもつ乳がん経験者の場合。これは大変重要です。女性ホルモンがつかえないのです。それに、乳がんの治療により、膣の粘膜が萎縮しています。そこで、メッシュの挿入が困難です。膣そのものが萎縮しているので、骨盤臓器脱としてはメスで切るようなレベルでないにもかかわらず、しかし、不快感がある。そんな人には、レーザーで可能です。



フォトナ社によるイメージビデオ



このユーチューブは、レーザー機器の製造会社フォトナ社によるものです。





レーザーにより膣全体に照射することで、膣がひきしまる





このレーザーは組織の活性化を促すために、美容皮膚科で用いられる安全性の高いものである






インティマ・レーザー治療器 フォトナ・スムースの紹介





このレーザー機器は、YAGレーザーというもので、ほかの分野の手術に用いられています。
レーザーの波長を自由にコントロールすることができるため、病状にあわせた設定が可能です。



骨盤臓器脱は、尿失禁を合併することが多数います。尿失禁レーザーの適応は、軽度と中程度の腹圧性尿失禁と、切迫性尿失禁もあわせもつ混合性尿失禁の2つのタイプに適応できます。

 尿失禁のタイプ  腹圧性尿失禁(軽度と中程度)  腹圧性尿失禁(重度)  混合性尿失禁
 症状  咳やくしゃみで尿がもれる。漏れる量は、1回で30gのパッドぐらい。たとえば、1日あたり3から4枚程度まで  咳、くしゃみどころか、歩く・階段をのぼる程度でも尿がもれる。100gのパッドにもれる  咳・くしゃみの時に尿がもれる腹圧性尿失禁。これに加えて、冷えたり、水仕事をすると、急に尿意を感じて尿がもれる切迫性尿失禁もある。
 保険適応の治療方法  軽度の場合は、骨盤底筋体操
中等度は、TOTテープ挿入手術
 TOTテープ挿入、または、TVTテープ挿入  過活動膀胱の薬
(TOTテープのような人工テープで尿道を補強すると、かえって切迫性尿失禁が悪化することあり)
 レーザーによる治療  レーザーによる治療がよい適応になる。  レーザーによる治療よりも、TOTテープ挿入をすすめる  TOTテープを挿入できないので、レーザーによる治療の適応になる


フォトナ社による研究報告:臨床結果

臨床試験(ライブラリ]タブを参照)からの科学的な結果は、軽度および中程度の腹圧性尿失禁のための優れた改善を示します。

  • 患者の約70%が120日後に尿失禁が改善しています。
  • 120日にて、全患者の68%は、尿失禁の症状が改善したとしています。
  • すべての尿失禁のアンケートにより改善が認めらました
  • 有害事象(後遺症)は、研究のいずれにおいても確認しませんでした。

麻酔クリームをつかうので、痛みはちょっぴりのみです

施術スケジュール



当院は、いままで、保険診療のみで活動をしてきました。今回、自費にふみきったのは、保険では十分になおすことができない方がおられるからです。当院は、膣手術は、年間200から300件をおこなっておりますので、必要に応じて、保険手術に切り替えることや、トラブルを回避することが可能です。しかし、それでも、レーザーは導入開始になりますので、特別な自費診療開始のスケジュールを立てております。すぐに治療されたい方も多いかとおもいますが、どうぞスケジュール通り進めさせてください。

2015年12月  最初の施術スタート(横須賀市在住の方だけ)  *予約は終了しました。
2016年4月   近郊の範囲のみ (横須賀市・三浦市・逗子・鎌倉在住の方だけ) *予約は終了しました。

2016年6月より、本格的に施術スタート
6月からは、研究支援枠を準備いたします。






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