難治性膀胱膣瘻に対する骨盤力学に基づいたOsiriX-iPADガイド膣式修復術

 

常盤紫野1奥井伸雄12 斉藤恵介1 奥井真知子2 永榮美香 1 堀江重郎1

1)帝京大学泌尿器科教室 2)医)Uro-Gyn.net ウロギネ・ネット よこすか女性泌尿器科

 

一般抄録本文:

背景

膀胱膣瘻は、近年増加しGoh(2008)Waaldijk(1995)らの分類が使用される。難治性で、Waaldijk分類でのTypeI II IIIや、Goh分類での瘻孔sizeb(1.5-3cm),c(3cm)などでは、有効な手術が確立していないのが現状である。ここで、我々は、我が国における我々の経験している症例が、すべて子宮手術後であることに注目し、その手術方法に活路を見出そうとしてきた。それは、骨盤力学インテグラル仮説等)を適応させることであり、骨盤力学を念頭においた手術方法を報告してきた。それは、以下にまとめられる。『骨盤力学で代表的なインテグラル仮説をとりあげると、この仮説では、3つの力学方向(PCMLMALP)がある。我々の主張をインテグラル仮説で説明すれば、『膀胱膣瘻は、子宮手術などの瘢痕で余分なテンションが原因となり、骨盤内力学の3つの力学方向のバランスの崩れが原因である』と考える事である。現在、膀胱膣瘻7例の修復にて、狭い膣式術野と画像データを一致のため手元でiPADOsiriX3D画像供覧しながらの手術スタイルにて、余分な力学的テンションを確認しながらの術式を進めている

(追記)当研究発表の基礎研究として、今研究学会に『膀胱膣ろうのステージ分類』『膀胱膣ろうのOsiriX-iPAD 三次元解析』を、同時に報告させていただきます。この2つの基礎研究の上に、今回の手術の仮説が成り立っております。どうぞ、3つを合わせて、ご理解いただけると幸いです。

 

対象と方法

1例:LP方向へのテンションのための4cm瘻孔 

2例:LMA方向へのテンションによる多数のミクロサイズ瘻孔。両方とも、瘢痕を解除してテンションフリーにして膀胱膣瘻修復。1年以上再発なし。手術1年後にて膀胱容量が80mlから120mlに増加しており、頻尿が解消されつつある。

3例:LP方向へのテンションのための2cm瘻孔。テンションフリーにしたのちに、直腸側膣弁が瘻孔周囲に十分成長した。術後8か月にて再発なく、性交渉可能。

4から7例:それぞれ、12cm瘻孔、7cm瘻孔、4cm瘻孔、3cm瘻孔、4cm瘻孔。これらには、以前の再建術で再発した例もふくまれる。いずれも余分なテンションが考えられ、テンションフリーの実現を計画している

 

結果

この取り組みにより、『難治例の膀胱膣瘻に対して、骨盤力学をあてはめることで、治癒できる可能性があること』が示すことができると考える。さらには、このことから、膀胱膣瘻は、女性骨盤底医学の技術を応用すべき分野として取り組む必要があると考える。

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